相模原からKimono文化を 緑区東橋本在住・齋藤優見さん発案 11月からビジネス展開も
着物文化を相模原から世界に−。緑区東橋本在住の齋藤優見さんは、普段着としての着物を広める活動をこのほど始めた。単にファッションとしてだけでなく、着物について学ぶことで日本文化を見直し、誇りを持ってもらうのがねらい。今年11月には会社を設立し、着物を使った国際交流・地域復興事業に取り組む。
齋藤さんは、スペインに滞在していたとき、着物を通じた国際交流ボランティアを主催。現地では、着物文化に興味を持った外国人からの質問に、満足に回答できないことが多かったという。そこで、齋藤さんは、自分だけでなく多くの日本人が自国の文化を見直すことで誇りを持ち、アイデンティティを高めてほしいと考えた。加えて、衰退しつつある呉服業界を復興できればと、“普段着物”を広める活動を昨年開始。ビジネスにするため、起業のイロハを学んだ後、9月には(財)起業家支援財団主催の「第1回社会起業コンテスト」にプランを応募し、支給される支援金を元手に、「株式会社Kimono world life」を今年11月に設立する運びとなった。
同時に、一般の着物愛好家が気軽に参加できるサークル「Kimono clubはちさがまち」も今年3月に立ち上げた。和装でのイベント参加や、外国人留学生との交流、被災地へのチャリティー活動などをすでに行っている。
齋藤さんは「着物を身近な存在にし、文化から学んで価値を知らなければ、着物を買う人がいなくなってしまう」と着物文化の現状に警鐘を鳴らす。今後は地元企業とタイアップし着物文化を広めていく一方で、海外で着物を学んでいる外国人向けに卸売りを展開する。サークルでもイベントを開催し、愛好家を増やしていきたい考えだ。まずは齋藤さん自身が生まれ育った相模原から発信し、将来的には全国的に広めていきたいと意欲を燃やしている。
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