相模原市 橋本駅で帰宅困難者訓練 JR・京王電鉄らと震災時の連携確認
国内観測史上最大となるマグニチュードを記録した東日本大震災から1年が経とうとしている。市内でも地震発生直後から停電が発生し、交通網もすべて麻痺、多くの帰宅困難者が発生した。そうした経緯を踏まえ、相模原市では今月12日、橋本駅でJR東日本、京王電鉄らと協力して、帰宅困難者の対策訓練を実施する。
相模原市では、2006年から、東海地震が発生した際に多くの帰宅困難者が発生することを想定し、毎年交互に橋本駅と小田急線相模大野駅で大規模な対策訓練を実施している。今回の訓練は、そうした東海地震対策に加え、昨年の地震発生時、停電が発生したことで各機関での連絡が取れず、一部連携が取れなったことから、連携や情報収集、伝達の検証も含めて行われる。
訓練は、午前11時半から開始。市では、近隣のショッピングセンターや企業、商店主など約100人に帰宅困難者役をすでに依頼しており、当日JR、京王線の駅ホームなどに滞在してもらうという。その場で実際に起きたと想定して、事前に何をどうするかなどの情報を提供することなく、訓練を開始する。訓練開始後には、緊急時には「むやみに移動を開始しない」ということを啓発するほか、県立相原高校(駅南口)への避難誘導、被災状況、交通機関の運行状況などの情報提供などを、各機関と協力して行う予定だ。
実際に橋本駅周辺では
昨年3月11日、地震発生直後から橋本駅周辺は停電に陥り、JR横浜線、相模線、京王線はともにストップ。鉄道各社が運行を再開するまでにかなりの時間を要した。そのため、橋本駅は滞留者、いわゆる帰宅困難者1700人以上で溢れかえったと市では発表している。その際、そうした人たちへの一時滞在施設として、以前から指定されていた相原高校が開放された。一方で、人数の多さから全員を収容することができず、地元住民の避難所に指定されていた旭小学校や宮上小学校も臨時で開放されたものの、一部連携が取れず、帰宅困難者への情報提供や誘導などが課題に挙がっていた。市では「それぞれの連携を確認したい。新しい課題も出てくると思うので、訓練を重ね、実際にスムーズに対応できるよう体制を整えていきたい」と話している。
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