藤野総合事務所で9月3日(土)から11日(日)まで、「藤野ふるさと芸術村創成30周年記念事業『ふじの・森からの創造展〜疎開画家の足跡と未来〜』」(藤野観光協会主催)が開催される。藤野近辺で活動する作家たちや、第二次世界大戦時に藤野に疎開していた画家たちによる作品が約50点展示されるほか、講演会や演奏会なども企画されている。
第二次世界大戦末期に藤野嗣治をはじめとする画家たちが疎開の地として、東京都からも近く、多くの自然に囲まれた旧藤野町を選び、移り住んだ。画家たちは住民や豊かな自然と触れ合い、多くの作品を生んだという。こうした背景を踏まえて、神奈川県と旧藤野町は1986年に芸術振興によるまちづくりを推進する「藤野ふるさと芸術村構想」を提唱。この構想の具体化に向け、「藤野ふるさと芸術村メッセージ事業(通称・藤野アート・スフィア)」が実施され、町内に自然彫刻などが作られたほか、芸術イベント等も開催された。以降、多くの芸術家が移り住み、若手芸術家たちが育ち、「芸術のまち・藤野」として広く知られるようになっていったという。
疎開画家の作品を展示
同展では藤野近辺で活動する作家33人による作品展示に加えて、疎開画家の藤田嗣治、伊勢正義、猪熊弦一郎、佐藤敬、中西利雄の作品も特別に展示される。展示される作品も絵画だけではなく、ガラスや陶芸など多岐に渡る。
また期間中には企画も用意されている。7日(水)には疎開画家・藤田嗣治の兄の孫である藤田嗣隆氏が登場し、「疎開作家と藤野の人にまつわるお話会」を開催する。時間は午後1時から3時まで。最終日11日には牧野に工房を構えてパイプオルガンを製作する横田宗隆さんの作品であるポルタティーフオルガンのコンサートを実施。アコーディオニストの杉山卓さんが演奏する。時間は午後3時から3時半まで。さらに会場ではドキュメンタリー映画「藤野に疎開した画家たち」や疎開画家に関連する番組を随時上映する。「芸術村の『源泉』と『いま』をお楽しみいただければ」と同観光協会は話している。
場所は藤野総合事務所4階会議室で入場無料。時間は午前10時から午後5時。
同展に関する問い合わせは藤野観光協会【電話】042・684・9503まで。
さがみはら緑区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|