相模原市北消防署管内で最大規模を誇る大型商業施設「アリオ橋本」(大山町)で12月26日、利用者の安全確保を図ることを目的として、同署の鈴木英也消防署長による特別査察が行われた。昨年11月の大規模なリニューアルにより、施設内の店舗や従業員の大幅な入れ替えがあったことを受けてのもの。同施設での特別査察は2010年9月の開業以来、初めて。
消防署の通常の査察は、署長の命を受けた職員が管内の事業所に立ち入って行う。しかし、市民の関心が高い事案などについては署長自らが査察することで関係者の緊張感を高め、より一層の火災予防を訴えるねらいがある。アリオは昨年11月、大規模改修により新規53店、移設・改装37店舗と、施設全体の約60%の専門店が刷新。今回、改めて従業員らに、消防設備などの認識徹底を図った。同署査察指導課によれば、同署管内での署長特別視察は、09年にミウィ橋本(橋本)で実施された経緯がある。
当日は、鈴木署長ら同署員10人が施設内を巡回。店舗従業員に対し、消火器の設置や取扱い方法について質問したり、建物内の消防設備などを確認したりして、防火への意識啓発を促した。査察に同行したアリオ橋本の尾形慶之部長は、「まず出火しないことが第一だが、万が一、火災や地震が発生した時にお客様を迅速に誘導できるかということが重要」と、大型施設での防災の心構えを語った。
同署管内(橋本・大沢・城山地区)では、昨年1月から12月末までで23件の火災が発生。原因別では、放火(疑いを含む)7件、たばこ3件、ガスコンロ使用放置2件の順となっており、区内では橋本地区が最も多く発生している。この年末年始は火災がなかった。
ミウルも参加
また同日は、緑区イメージキャラクターのミウルが、消防署員や区職員とともに、年末年始の火災予防を喚起。啓発物品を配布したり=右下写真、設置から10年を経過する住宅用火災警報器について、本体や電池を交換するよう呼びかけたりした。
市内の火災警報器の設置状況(1個でも付いている住宅数)は現在、94%となっている(数字はいずれも1月6日現在)。
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