津久井学校給食センター(根小屋1457)に、「食物アレルギー対応特別食調理コーナー」が設置され、1月から食物アレルギー除去食への対応がされている。このことにより、城山と上溝にある2施設と併せて、市内全ての学校給食センターで、アレルギー除去食の対応が可能となった。
現在、市内小学校の給食は、自校内で調理したものを提供する「自校方式」(55校)と、津久井・城山・上溝の3カ所にある学校給食センターで調理し、配達する「センター校方式」(17校)の2形態がある。
そうした中、城山と上溝の2施設は、アレルギーの原因となる食物が混ざらないよう通常の料理とは別に、専用のスペースを設け、すでに除去対応食を提供している。しかし、1979年に建てられた津久井学校給食センターは、施設の老朽化に加えて、狭小なため、アレルギー除去に対応するスペースを設けることが困難なことから調理コーナーの設置が遅れていた。そこで今回、可動式のパーテーションで作業場所を区分するなど、工夫をこらし、新たに専用の作業台やシンク、IHコンロなどを設置して除去食への対応を開始した。当面は卵(鶏卵・うずら卵)の食物アレルギーを取り除いた給食を提供していく予定だ。
現在、津久井学校給食センターは、中野・津久井中央・根小屋・串川・鳥屋・青野原・青根の7小学校と中野・串川・鳥屋・青野原・青根の5中学校へ1日に約1850食を提供している。その提供区域内に、食物アレルギーを持つ児童・生徒は52人(2018年11月現在)。これまで、こうした子どもたちに対しては、学校を通じて保護者へ給食の材料などの詳細を記した給食の献立情報を提供。個々の家庭で、アレルギーのある給食の日は、代わりに弁当を持参するなどの対応を行ってきた。
城山は栄養士を配置
2017年4月からアレルギー除去食を提供している城山給食センターでは、専用調理コーナー設置に加えさらに、栄養士を増員して、ソフト面からも児童の体調に配慮するなどの対策を講じている。同センターは「これまで、アレルギーを持つ子どもは、皆と同じ給食を食べられなかったが、一緒の給食が食べられるようになったなど喜びの声が届いている」と話す。しかし、現在除去の対象となっているのは卵だけのため、全児童・生徒に対応しきれていない現状がある。
市では、アンケート調査などにより現状把握に努めているが、アレルギーの原因となる食物が子どもにより違い、複数の食物にアレルギーを持つ子どももいるため、全ての子どもに対応するのは難しいという。
市学校保健課では「今後、学校・保護者など関係者と協議しながら、卵以外の食物のアレルギー除去も検討していきたい」と話した。
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