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くすのき広場 「寄り添う」支援 国から表彰 地域ぐるみで6年目

社会

公開:2020年2月27日

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くすのき広場に携わるボランティアの人たち。毎回5〜10人弱が手伝いに訪れるそう。賞状を持つのが吉澤代表=2月10日、市営上九沢団地C棟多目的室
くすのき広場に携わるボランティアの人たち。毎回5〜10人弱が手伝いに訪れるそう。賞状を持つのが吉澤代表=2月10日、市営上九沢団地C棟多目的室

 市営上九沢団地では毎週月曜日、住民ボランティアによる子どもの居場所づくり「くすのき広場」が開かれている。2014年に始まった取り組みは小中学生と地域住民、学生らがふれあう場としてだけでなく、子ども食堂や無料学習塾といった役割も併せ持ってきた。昨年11月には一連の取り組みが2019年度「子供と家族・若者応援団表彰」子供・若者育成支援部門で内閣府特命担当大臣表彰を受賞。代表の吉澤肇さん(74)は「子どもに寄り添い夢中でやってきた。継続は力と感じている」と話す。

 学校を終えた子どもたちが団地の集会所に続々と集まってくる。第1・3月曜は「くすのき広場」。小中学生が団地に住む高齢者を含む地域ボランティアや近隣大学のゼミ生らとふれあう。そして同時に、から揚げや豚汁、カレーライスなど子どもに人気の献立が無料で提供される「くすのき食堂」が実施される。

 第2・4月曜は、これが「くすのき学習塾」と名を変え地域の元教員らが子どもの学習を支える。勉強の合間に、子どもらは玉子や焼きそば、ソーセージなどの調理パンで空腹を満たす。

 一昨年には市内児童生徒の朝食欠食率が国県平均を上回るという調査結果を受け朝食会を実施。昨年から定期的に開催するようになっている。

 米や野菜、パンなどの食料品は、いずれも地域住民や企業、団体などの協力があってのもの。「応援があってはじめてできる。人と人とのつながりで広がっている」と吉澤さんは話す。

荒れた団地

 6年前、団地は迷惑行為を繰り返す若者たちで荒れていた。見回りをして咎めても反発される。そこには対立しか生まれなかった。「必要なのは寄り添うこと」。そんな思いから、民生委員や団地管理組合の理事長を務めていた吉澤さんは、近隣小学校の校長や市社会福祉協議会、関連団体らの協力のもと同広場を開設した。「こちらがきっちりと応えれば信頼して本当のことを話してくれる。寄り添うことがどんなに大切なことか。6年経ちいろいろなことが見えてきた」と吉澤さん。今では迷惑行為をする若者はいなくなり、多世代のつながりが生まれた。

 今年度、くすのき広場は「子どもの育ち応援団」として市に推薦され、子ども・若者育成支援の取り組みに顕著な功績があったとして内閣府から表彰を受けた。部門内では内閣総理大臣表彰2件に次ぐもので、全国で8件のうちの一つだ。吉澤さんは「これからもつながりのある地域づくりをしていきたい。この団地で育った子が活躍するようになってもらえたら」と語った。

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