相模原総合高校(小松厳校長)に通う3年生・中川靖悟さん(17)が、6月18日から川崎市で行われた「令和3年度関東高等学校陸上競技大会(北・南関東地区予選)」の男子5千m競歩に出場し、優勝を勝ち取った。
中川さんは小学生のとき、当時暮らしていた埼玉県の陸上クラブの練習中、先輩の高校生がストイックに競歩に励む様子を見たときから、「いつか自分もやってみたい」と思っていたという。一般的に競歩は高校からの競技なので、中学までは長距離選手として経験を積み、高校進学後に競歩を始めた。
入学当時は2・3年生に同じく競歩競技者がおり、先輩たちや顧問の指導を受けながら基礎を積み上げた中川さん。県新人(神奈川県高等学校新人陸上競技大会)では、1年生ながら男子5000mで2位の好成績を収めた。しかし、昨年の南関東大会は新型コロナウイルスの影響で中止に。全国大会は開催されたが、公式タイムを提出しての書類選考で、あと十数秒タイムが足りず残念ながら全国行きは叶わなかった。
2年越しの思いを胸に挑んだ今大会。他の陸上競技に比べマイナーではあるが、「競歩は自分との闘い。加えて、審判の目も常に意識しなければならないところが面白い」と中川さんはその魅力を話す。競技では、「片足がグラウンドに着いていなければいけない」「前足は膝が曲がってはいけない」という大きな2つのルールがあり、複数の審判の厳しい目視によりレッドカード3枚で失格になる。
出場選手16人のうち、上位者がインターハイへ出場できる今大会。中川さんは「絶対に失格を取られないよう」、タイムより着実性を優先。前半3千mまでは先頭から5〜6番目を維持し、後半の2Kmで一気にペースを上げ、眼前の選手を次々と追い抜き、22分08秒の記録で大会を制した。
中川さんは7月28日(水)から福井県で行われる「全国高等学校総合体育大会(インターハイ)」へ出場する。「全国出場者はスタミナがまるで違う。自分も必死に食らいついて、8位入賞を目指したい」と話した。
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