県教育委員会(県教委)は10月1日、県立城山高校(城山)と県立相模原総合高校(大島)を、2023年度を目途に統合し、城山高校を活用した全日制の単位制普通科高校にすることを明らかにした。県教委は「情報教育に力を入れる両校の各々の特長を生かした、これからの社会に必要な高校になる」と統合の意義を説明する。
県が進める「県立高校改革」の第2期実施計画に伴うもので、県議会の文教常任委員会で報告された。20年度から4年間で行われる第2期計画案では、県全体で計8校を4校に再編・統合。他には、瀬谷(横浜市)と瀬谷西(同)、逗葉(逗子市)と逗子(同)、厚木東(厚木市)と厚木商業(同)を再編・統合する。今後は23日の県教育委員会で付議され、決定される見込みで、23・24年度の統合を目指していく。
市内2校の統合理由として現在、城山高校はICT利活用授業研究推進校に、相模原総合高校はプログラミング教育研究推進校に各々指定されていることが挙げられる。県教委は「情報教育に強いという両校の長所を活かした高校になる」と統合のメリットを説明する。
県立高校改革を巡っては、県教委が少子化社会の中で、生徒に望ましい教育を推進する目的で、15年に「県立高校改革実施計画」を公表。計画の中で、15年当時の142校1分校について、3期に分けて20〜30校程度を削減する計画を提示した。16年度から始まった第1期では20年の統合を目指す弥栄(中央区)と相模原青陵(南区)の他、10校1分校を6校に再編・統合。第3期では10校以上の統合を予定する。
公表があった1日、城山と相模原総合両校は、6時間目の授業の前に全校放送で生徒に通知。両校のHPや保護者向けにも通知を出し、今後は説明会なども開いていく予定。城山高校の大石進校長は「旧城山町民が熱い思いで県と交渉して、44年前に創立された歴史と、1万5千人を超える卒業生がいる。そうした方の思いを大切にしながらの高校にしたい」とコメント。相模原総合高校の野田麻由美校長は「03年に大沢高校を総合学科高校に改編して開校して以来、朝の読書や被災地支援など独自の試みも行ってきた。この歴史と伝統を新高校にどう引き継いでいくのが課題」と話した。
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