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歴史・芸能を後世に 天に響け 雨乞いの音  相模国飯山白龍太鼓保存会

文化

公開:2013年3月29日

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練習は太鼓を逆さにして行う
練習は太鼓を逆さにして行う

 厚木市には後世に残したい郷土芸能や歴史がある。その一つが、昨年創立35周年を迎えた「相模国飯山白龍太鼓保存会」だ。

 同会を立ち上げたのは、飯山温泉郷の旅館主ら。名物を作り、地域を盛り上げようと思ったことがきっかけだった。モチーフは、飯山地方に古くから伝わる「白龍伝説」にちなんだ雨乞いの太鼓。しかし経験者が揃っておらず、叩き方さえも分からない状況だった。そこでお座敷太鼓が盛んな下呂温泉(岐阜県)を視察。メンバーの一人、故西海利雄さんが演奏法を指導できる同地の板前を自身の旅館で雇い、活動を開始した。1976年のことだ。

 翌年には「あつぎ飯山桜まつり」で初披露、1978年には県民俗芸能50選にも選ばれた。順風満帆と思われたが、徐々に会員が減少。1985年頃には6、7人にまで減り、存続危機に追い込まれた。太鼓を絶やしてはいけない―。その想いから子ども会に参加を呼びかけ、活動の幅を広げることにした。

 「最初は太鼓が揃っておらず桶を逆さにしたり、廃車したバスの座席を改造して板を覆い、太鼓代わりにしていた」と振り返るのは小学3年生のときに入会し、現会長を務める井川明さん(30)。練習を重ねて市内外問わずにイベントに参加し、太鼓の音を響かせた。その地道な活動が評判を呼び、会員数や出演依頼が増加。昨年9月には通算1000回の公演を行うなど、大きく成長した。

 井川会長は「練習を許してくれる地域の人、ファンの人、皆さんに支えられているから演奏できる。感謝の気持ちを忘れずに次世代へ伝えたい」と話す。今は明日から始まる活動の原点、桜まつりに向けて士気を高める。飯山から、神奈川県を代表する太鼓にしたい―。熱い想いを胸に、太鼓を打ち鳴らす。

▽飯山白龍太鼓保存会【携帯電話】090・4123・4397。
 

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