♯みゅーじっくコラム♭ 音楽の森 ピアニスト 倉本 卓
倉本 卓さん
ヴィヴァルディやチャイコフスキーなど四季を題材とした音楽は沢山ありますが、特に春は多くの作曲家が取り入れています。誰もが知っているヴィヴァルディの「春」はもちろん、ドイツ歌曲ではシューベルトの「春に」、シューマンの詩人の恋より「素晴らしく美しい５月」、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ「春」など、ここでは書き切れない程名曲が溢れています。
ヨーロッパの冬は寒く日照時間も非常に短いため、春がとても待ち遠しく、我々日本人よりも春に対しての強い羨望を持っています。春が来るとウィーンの公園では、「こんなに人がいたんだ！」と思う程老若男女が日光に当たっています。
日本でも満開の桜や田畑のツクシを見たりすると春が来たなとわくわくしますが、忙しい現代社会の中では長閑な春の訪れを感じる余裕もなく、ただ花粉症のシーズンがきたなと思うくらいの人も多いかもしれませんね。ここ地元厚木市はほどよく田舎らしさもあり、田んぼも数多くある素晴らしい所。人間の持っている五感で春を一杯感じ、先人の残した素晴らしい春の音楽に酔いしれてみるのもいかがでしょうか。
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