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追悼 ハーモニカの父 天国へ

文化

公開:2015年7月31日

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岩崎重昭さん(ご家族提供)
岩崎重昭さん(ご家族提供)

 あつぎハーモニカ協会会長で「ハーモニカの父」として数多くの演奏家を育てた岩崎重昭さんが7月18日、逝去した。87歳だった。

 岩崎さんは長年、厚木町の自宅の一室でハーモニカ教室を主宰。小学生から仕事帰りの会社員、高齢者まで幅広い年齢層の生徒たちと、連日夜遅くになるまで共にハーモニカを演奏した。

 編曲家としても知られ、数々の曲をハーモニカ仕様にアレンジ。息子の貞道さんによれば、作業にとりかかるのは深夜。音を分解し、ハッと浮かんだイメージを一気に続けて譜面にするため、眠るのが朝の4時過ぎということも多かった。岩崎さんの編曲は、演奏中のハーモニカの持ち替えが分からないほどで、まるで手品と評されたことも。

 人柄は好奇心旺盛で研究熱心。負けず嫌いな性格で、かつてハーモニカを「おもちゃ」とバカにされた経験が、楽器としてのハーモニカを評価してもらおうという様々な活動につながった。

 父としての重昭さんを、貞道さんは「ウソをついたりごまかしたりすると怒られた」と振り返る。その姿勢はハーモニカ指導でも同様で、公平に見て贔屓をしない、悪いこと、いいことをはっきり言う姿勢が多くの人に親しまれた。一方で「女性の前では常にハンサムでいたかったようで、入院中も妻がドアをノックすると、髪型を直したりしていました」とも。

 一番弟子だった大矢博文さんは、岩崎さん、平井武さん(2009年逝去)の3人で「厚木ハーモニカトリオ」として全国の演奏会を回った。「重ちゃんは何よりも一番いい音をどう出すか努力してきた人。我々伴奏は、いかにメロディの美しさを引き立てるかに苦労しました」と当時を振り返る。「いずれあの世で、もう一度トリオ結成の準備をしておいてくれよ」と8歳上の師匠へ呼びかけた。

 02年のアジア太平洋ハーモニカ大会では審査委員長を務めた。当時市長だった山口巖雄さんは「ハーモニカ文化を作り上げた人。偲ぶ意味でのコンサートか何かができるといいですね」とメッセージを寄せた。

 岩崎重昭さんのご冥福をお祈りします。

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