市立厚木中学校（川上範子校長・厚木市水引）の吹奏楽部が、８月９日・10日によこすか芸術劇場で行われた神奈川県吹奏楽コンクール中学校の部Ａ部門で、最高賞にあたる朝日賞に輝き、東関東大会への切符を手にした。
「信じられなかった。間違いじゃないかと思った」。同校初の最高賞獲得の瞬間を、部長の中野雄河さん（３年）は、そう振り返る。「地区大会をギリギリで通過したので…」。それでも、地区大会終了後に反省会を行い、県大会は「気持ちを一つにしよう」と臨み、「気持ちを伝える演奏ができたんだと思う」。
顧問の金子泰幸教諭によると、今年４月に新体制でスタートして以降、当初は、目標設定に苦労したという。通常１年生は、コンクールの舞台に立つことがない上、昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で全てのコンクールが中止に。部員全員がコンクールに出場したことがない状況だった。そんな中でも話し合いや練習を重ねていくうちに、「全国大会出場」を目標に定め、部として結束していった。
そんな部員たちを、昨年、一切コンクールに出場できなかった卒業生も支えた。練習のサポートだけでなく、コンクール当日の搬入の手伝いや、県大会直前には応援メッセージを集めた動画も寄せてくれた。「現役部員の不安を払拭してくれた」と金子教諭は話す。
「全国大会出場をめざして、思いを一つにして本番を迎えたい」と部長の中野さん。東関東大会は、９月５日（日）に、よこすか芸術劇場で行われる。
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