神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
横須賀版 公開:2013年7月5日 エリアトップへ

日本の文化を紹介する「ジャパンエキスポ」に作品を出展している能面作家 大久保林朋(りんぽう)さん 平作在住 70歳

公開:2013年7月5日

  • LINE
  • hatena

人生を彩り、充実の「顔」

 ○…パリで開催中の日本文化の祭典「ジャパンエキスポ」(7月4日〜7日)に能面作品3点を出展している。女性を表した小面(こおもて)、少年の十六、そして般若。知り合いの創作人形作家の紹介で、今回発表の機会を得た。現地への出発数日前にも、特別緊張した様子は無い。アトリエの壁いっぱいに並ぶ眼光鋭い面とは対照的に、当の本人は「(フランス人の)反応が楽しみ」と優しい笑顔を見せる。

 ○…能面との出会いは約30年前。小学校の教諭として教壇に立っていた。当時横須賀市内では、児童が木を彫って自分の顔を作り、その作品を廊下に展示するのが定番化していた。図工を専門にしていたこともあり、6年生の卒業制作にしようと考案。だが経験が無かったため、表情の出し方など的確なアドバイスができずにもどかしい思いをした。そこで「まずは自分が作れるようになろう」と習い始め、のめりこんでいった。

 ○…「いろんな局面で楽しかったですよ」。能面制作のことだけではない。人生を振り返ってそう思う。汐入で生まれ育ち、ガキ大将だった幼少時代。夢と喧騒が入り混じるドブ板通りでは、バーやキャバレーに氷を配達するアルバイトをした。商業高校を出て一度就職。その後大学に入ると演劇漬けの生活を送った。有名劇団のオーディションに落ち続け、そこで芝居を諦めた。小学校の事務員として働き始め、それから教員免許を取得。能面と出会い、今、アーティストとして海外で出展するに至った。

 ○…「人生何がチャンスになるか分からないです」。その言葉の通り、与えられたチャンスをものにしてきた。教員時代に「図工と体育は子どもを救う」をポリシーに教え子の個性を伸ばすことを貫いたのも、そうした思いを抱いていたからだ。作家として個展を開催したり後進を育成したりと、充実した日々を彩る現在。「横須賀でも個展をやりたいですね」。そのチャンスも、きっとやってくる。
 

横須賀版の人物風土記最新6

酒井 俊雄さん

視覚障がい者に向けたチャリティー朗読劇を主宰している

酒井 俊雄さん

佐野町在住 68歳

5月17日

青木 勝さん

今年発足50周年を迎えた「クリーンよこすか市民の会」の会長を務める

青木 勝さん

三春町在住 79歳

5月10日

小野 愛果さん

中学女子ソフトボール都道府県対抗大会で大会MVPを受賞した

小野 愛果さん

阿部倉在住 14歳

5月3日

鶴 ジュンさん

長井の活性化イベント「浜と丘とマーケット」を主催する

鶴 ジュンさん

長井在住 54歳

4月26日

三木 真理子さん

「関根川〜相模湾海中 水の輪つなぎ活動:chotto」の代表を務める

三木 真理子さん

秋谷在住 

4月19日

今野 睦夫さん

横須賀市ラジオ体操連盟を設立し、会長に就任した

今野 睦夫さん

二葉在住 82歳

4月12日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 5月17日0:00更新

  • 5月10日0:00更新

  • 5月3日0:00更新

横須賀版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

横須賀版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月17日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook