チリの山間部に暮らす貧困層の女性を支援しようと、葉山で子育てをする女性らが革製品を通じた支援事業に取り組んでいる。現地で生産された製品を正規価格で取引し、日本で販売するフェアトレードに倣った取り組みで、シンプルなデザインや使い勝手の良さが評判で売れ行きも好調という。
プロジェクトを展開するのは子育て支援団体のNPO法人「葉山っ子すくすくパラダイス」(野北康子理事長)。2年前、国際協力機構(JICA)のボランティアから「現地の工芸品を販売してほしい」と依頼され活動を始めた。クラニラウエ市では平均収入がチリの水準の半分程度。女性の世帯主が多く、手工芸品を販売しながら生計を立てている。ほどなく革製品や木工品などが届いたが、日本人好みのものは少なく「販売は難しい」と一度は頓挫。ただ「素材の質は良い。こちらでデザインしたものを作ってもらえれば商品化できるかもしれない」と現地の女性工芸作家に縫製指導しながら試行錯誤を重ねた。
製品は子羊のなめし革を使ったサイズの異なるポーチやトートバッグなど計12種類。価格は2千円〜と手頃で、昨年7月から販売を開始し、今では月額10万円ほどを売り上げるようになった。輸送コストはかかるものの、売上の約3割が生産者の収入となっており、「生活が改善されたという報告も寄せられるようになった」とメンバーの一人。冬にはニット製品も発売する予定で、野北さんは「少しでもチリの貧困女性の自立に役立てば。売上げの一部は葉山の子育て支援事業にもなっているので、多くの人に手にとってもらいたい」と話している。
革製品は9月4日(日)に森山神社境内で同法人が主催する子育てイベント(午前10時30分から午後2時30分)で販売する。問合せは野北さん【携帯電話】080・5404・3986
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