逗子市で行われた全国初の認知症予防に関する実証事業の分析結果が、このほど出た。
これは、軽度認知障害のリスクを測定する血液検査「MCIスクリーニング検査」を活用し、予防事業の効果を測定。より良い予防策を見つけ、育てていくことで、認知症患者の増加を抑制しようとするもの。同検査は筑波大の内田和彦准教授が開発し、代表取締役を務める同大発ベンチャー企業「株式会社MCBI」が全国の医療機関で提供している。
現在、様々な「認知症予防事業」があるが、データでその効果や傾向を比較した例はなかった。同社は企業や団体とコンソーシアムを結成。神奈川県や逗子市の協力を得て行った。65歳以上の逗子市民約60人が運動や朗読、音楽、脳トレのコースに分かれて参加。その前後に血液を検査し、認知症の前段階である「軽度認知障害」のリスクを示す数値の変化を測定した。
統計学的分析を行った東京慈恵会医科大学によると、サンプル数が足りないため統計学的な有意差は得られなかったが、事業によって差が出たり、同社が持つ全国の検査結果の傾向と被験者の傾向に類似が見られたという。同社顧問の徳田忠弘さんは「逗子の方々にご協力いただき、貴重なデータを日本で初めて取ることができた。すでに他の自治体でも行うことになり、関心の高さを感じている。今後のより良い認知症予防対策に繋げていきたい」と話していた。問い合わせ【電話】03・5772・1486
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