全日本選抜レスリング選手権で準優勝した神奈川大学4年生 入江 泰久さん 纒在住 22歳
片鱗見せた「未完の大器」
○…身長187センチの大器も過去学生大会では無冠に泣いた。大学4年目を迎えた今季、全日本選抜選手権(4月29日/代々木第2体育館)で早速、実力の一端を見せつけた。フリースタイル96kg級の決勝戦。大会3連覇中の社会人、磯川孝生選手に善戦した。「ポイントを取れそうなチャンスもあったが、相手の巧さにやられました」と、頭を掻く。しかし、学生ながら掴んだ準優勝は大きな自信に。「今年は学生選手権、グレコローマン選手権、インカレの大学3冠を目指したい」と、意欲を語る。
○…レスリングとの出会いは、故郷栃木県で過ごした高校時代。軽音楽部で持て余しぎみの体格が、レスリング部の顧問の目にとまった。2年生で入部。「最初はトレーニング代わりの軽い気持ちでしたが、後輩の1年生にだけは負けたくないと、練習をするようになった。努力の分だけ強くなるので、これは面白いと思った」と語る。高校ではインターハイ8位の成績を収め、神奈川大レスリング部の門を叩いた。
○…大学では朝夕の練習に励む一方、経営学を専攻。ゼミでは『アニメとオタクの経済効果』としたユニークな研究を進めているという。平塚の街もお気に入り。「平塚の人は温かい人ばかり。寮のご近所さんなんて顔をあわすたび、『頑張れ』なんて励ましてくれる。海は仲間と行くだけで楽しいし、食べ物も美味しい」と、今の生活にも満足そう。
○…レスリングの魅力について、「野蛮な競技に見られがちですが、実は知的なスポーツ。努力で磨いた技術と緻密な作戦が勝敗を分ける」と語る。周辺では就活も始まり、今後の進路は思案のしどころ。まずは大学3冠。「それが出来ればオリンピックも…」。大言壮語は性分でないらしく、小声でぼそり。”まだまだ伸びる”と監督に言わしめる秘めた才気が蕾(つぼみ)を広げようとしている。
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