湘南ひらつかライフセービングクラブのパトロールリーダー 樋川(ひかわ)翔祐(しょうすけ)さん 東海大学 3年
平塚ビーチの頼れる存在に
○…まもなく訪れる7月1日の海開きを前に、追い込み訓練に励む日々を送る。「最大の目標は、今年も無事故で監視を終えること」。海水浴を安全に楽しんでもらうため、年間を通して体力作りをしてきた。事故が起きてからだけでなく、未然に防ぐことが第一。「今日はこのあたりが危険ですよ」と声を掛けたり、建物の陰など死角になりやすい場所で日光浴をしている人がそのまま倒れてしまっていないか確認するなど、意外にも海ではなく砂浜を駆け回る時間の方が多い。
○…天気予報のチェックは1日3回。注意報や警報が出ている日は特に気が引き締まる。台風の接近などで遊泳禁止にするかどうかの判断も、ビーチセンター、サブリーダーと相談して行う。「わざわざ遊びに来てくれたのに、禁止にしていいものかと葛藤がある。でも、海の怖さは分かっているので」と、胸の内を明かす。平塚海岸の安全を守る使命を全うする、そんな強い意気込みが伝わってくる。
○…小学校から高校まで、ずっと野球部。大学では特に何かをしようと決めていなかったが、友人から誘われたのがきっかけで、ライフセービング部に入部した。「やることが何もないという状態が物足りなくて。そもそも常に何かしていないとダメなタイプ」。予定がない日は皆無といっていいほどで、授業と練習以外はピザ配達のアルバイトや、趣味の映画鑑賞、バイクでのツーリングなどを楽しみ、充実した毎日だ。
○…消防士が憧れだというが、将来については実家が自営業ということもあり「いろいろと考えているところです」。就職活動の前に、この夏は重要な任務がある。終始穏やかな口調ながら、「海はいろいろなことが起こるので、指示には従ってもらいたいです」と強調し、「『この人がいれば安心して海で遊べる』と思われるような存在になりたい」と話す。梅雨が明けたころ、平塚のビーチはいよいよ夏本番だ。
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