平塚市自治会連絡協議会の会長に就任した 小川詔三(しょうぞう)さん 中原在住 69歳
お祭り精神で広める地域の輪
○…”近所付き合い”という言葉もあまり聞かれなくなっている昨今、自治会に加入しない世帯も多いという。そんな風潮があるからこそ「地域の絆が大切だということを伝えていきたい」と力を込める。市内にある233の町内会をまとめ、活動を盛んにすることを目的とする自治会連絡協議会。これまで副会長として会を支えてきたが、今年5月から新会長としてスタートを切った。
○…現在経営する上平塚のガソリンスタンド店では、朝の6時半から自ら店頭に立ち、給油作業に汗を流す。「零細企業だから、自分が率先して働かないと」と笑う。月曜から土曜まで出勤し、店が休みの日曜は地域活動に勤しむ。その活動も大なり小なり、始めてから早や30年が経つ。仲間からは『何でも引き受けて…』と呆れられるそうだが、「世話好きなんだから仕方がない。これはもう、性格だね」と一笑に付す。
○…無趣味を自称するが、「何が好きかと聞かれれば、真っ先に”お祭り”を挙げるね」と、白い歯をのぞかせてにっこり。「人間の原点は祭り」と話すほど血湧き肉躍るのは、子供のころ、中原が祭りの盛んな地域だったから。4月の東照権現祭、9月の中原日枝神社例大祭では、神輿会の相談役としても運営に携わる。自分も楽しみ、地域の人にも楽しんでもらいたい。縁あって中原に移り住んできた人、そしてここで生まれ育った、中原がふる里である子どもたちにも。「次の世代に継承していきたい」と使命感をのぞかせる。
○…「まわりにいる地域の人たちに支えられているからこそ、私も地域活動ができる。感謝だね」と、噛みしめるように頷く。心がけているのは、「おかげさま」、「ありがとう」の2つ。「会長の任期が切れたら、趣味と言えるような、好きなことをやろうかな」。明るく人懐こい人柄が、地域に浸透していく。
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