(株)BIZFARM(ビズファーム)の代表を務める 小林尊臣(たかおみ)さん 市内宮松町在住 43歳
平塚の農に光当てる
○…市内の若手生産者が出品する農産市「夕陽ヶ丘ファーマーズ」を事業化する運営母体として、BIZFARMを立ち上げた。本業の不動産会社を営みながら、休日の水曜と週末土曜の週2回開く同マーケットでは、自らも対面販売を行っている。そこには「無肥料・無農薬の自然栽培で育った地場野菜の良さを、一人でも多く知って欲しい」という思いがある。
○…夕陽ヶ丘ファーマーズは、平塚駅南側エリアの商店主らが、日曜の朝市として始めたSUNSUN(サンサン)マルシェがきっかけとなって誕生した。自然農法に取り組む市内の生産者とマルシェで出会い、会社の駐車場を会場にして週1回のマーケットを試験的に行った。来場者の反応も上々で、今は月1回、県外から招いた自然栽培生産者が一堂に会するオーガニックマーケットを開催するなど、活動の幅を広げている。
○…生まれは平塚。大学を出て2年ほど東京で働いたが、地元に戻り不動産会社に就職。36歳で独立し、現在の事務所を構えた。これまでは仕事で東京に行くことが多かったが、最近は地元で仕事をすることが増えたそう。休みなく常に忙しそうに見えるが、「公私をきっちり分けると逆に疲れちゃう。自分にとっては家族も仕事も友人も全部大事で、全てひっくるめて楽しんでるよ」と、充実した毎日を送っているようだ。
○…「農家が自立し、農業だけで生計を立てられるシステムを作りたい」と、展望を語る。農地の管理や技術提供などを行い、農業への新規参入がしやすい環境を作る取り組みも視野に入れているそうだ。そのためには野菜の安定供給や流通の確保、品質管理などクリアすべき課題は多いが、「みんなの力を合わせて事業基盤をしっかり作りたい。いつか、この野菜が平塚ブランドとして定着したら最高だよね」と、目を輝かせ笑った。
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