結成10周年を迎えたよさこいチーム「疾風乱舞」を指導する 佐藤 理恵さん 榎木町在住
「宝物」と共に舞った10年
○…華美な衣装と踊りで観客を魅了する中学生から大学生までの女性よさこいチーム「疾風乱舞」を率い、全国の大会やイベントに出場している。平塚駅周辺で7日に開催された「湘南よさこい祭り」では、ステージ・ストリート両部門で大賞を受賞。審査発表でチーム名が告げられると「びっくりと嬉しさが交錯して良く分からなくなっちゃって」と、結成10年の節目に教え子たちが手にした栄冠に思わず顔を手で覆い涙した。
〇…20代で本格的にダンスを始め、市内のジャズ体操教室で腕を磨いた。「踊ることが楽しくてしょうがなかった」という生粋のパフォーマー気質を主宰者に見いだされ、スタッフとして子どもクラスのインストラクターに抜擢。指導者として向き合うダンスの難しさに直面し、楽しく踊るという本質を見失いかけそうになっても「子どもたちのきらきらとした瞳を見る度に頑張ろうと思えた」と、生徒と共に成長を重ねた。
〇…疾風乱舞は自身の肝いりで立ち上げただけに、思い入れはひとしおだ。今でこそ70人近い生徒を抱え受賞歴も数多いが、結成当初は10数人の小規模なチーム。大会に出ようにも人数が足りず、体操教室のスタッフを駆り出さなければならないこともあった。「生徒は学業との両立で大変だし、何よりも親御さんの協力がなければ続けられなかった」と、周囲の理解に感謝する日々だった。1期生の数人は今でも体操教室に通い続けるなど、苦楽を共にした生徒との関係は深い。
〇…レッスン中は講師と生徒の立場を超えて意見をぶつけ合うこともある。多感な年ごろの湧き出すエネルギーを感じるからこそ、全身で受け止めて応える。「練習は絶対に裏切らない。賞を頂けることはもちろん嬉しいけれど、今その瞬間を精一杯踊っている姿に心を打たれます。メンバー全員が宝物であり娘のようなものです」。一糸乱れぬ舞は、太い信頼のきずなでつながっている。
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