平塚逸品研究会の会長に就任した 元吉 雄一さん 菫平在住 44歳
逸品生み出す縁結びを
○…市内の商売人が魅力ある店づくりを目指して、各店舗を代表する逸品を開発する平塚逸品研究会の会長に4月から就任した。「お客さんに来てもらうには、何かアピールするものがないといけない。その店にしかないものを開発していきたい」。商店街やまちの魅力を全国規模で発信するきっかけにしようと、約30店舗の加盟店と切磋琢磨し、逸品の集まるまちを目指す。
○…創業66年目を迎える明石町の塗装店モトヨシに6年前から勤務している。同店の「チョークボードペイント」は逸品研究会メンバーの「ショップボードに使う、黒板塗料が欲しい」という声をきっかけに売り出したロングラン商品だ。「同業同士で話し合っても、なかなか一般受けする商品を見つけられなかった」と、飲食店や物販など異業種の声を拾っていくおもしろさを実感した。今年度の逸品は鉄粉が含まれた塗料「マグネットペイント」。チョークボードペイントと併用し、磁石がくっつく黒板にもできる。「それ、逸品になるんじゃない?という一声が、長く愛される商品を生み出すんです」と、笑顔を見せる。
○…昼間は塗装業、夜は逸品研究会の会議と、飛び回っている。「家族の反応は、ダメですね」と苦笑い。中学1年生の息子と、小学校5年生の娘には「週末に遊びに行くということもなく、何もしてあげられてない」と申し訳なさをにじませる。仕事と地域の活動、そして父親という三足の草鞋を履きこなすのは難しい。
○…逸品研究会の活動に参加して今年で4年目を迎える。入会のきっかけは、同じく自営業で地元を盛り上げようと活動していた友人、高橋經祺(つねき)さんの誘いだった。「彼は昨年6月に亡くなったんですが、僕を会に誘ってくれたように、縁をつなげるのが上手な人だった。彼の意思を継いで、地元がもっと盛り上がるような縁結びをしていきたい」。平塚の顔となる逸品は、人の手や縁によって磨かれていく。
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