東北被災地に手作り積み木を届け続けている 大垣 明弘さん 中堂在住 41歳
被災地に温もり積み上げる
○…「建物は崩壊、津波が人をのみ込むあのすさまじい映像を見たら、誰だって何かしたいと思ったはず」と熱っぽく語る。東日本大震災の直後から有志と共に、被災地の子ども達に手作りの積み木を届ける「play to pray積木プロジェクト」を行っている。これまで被災地の保育園や小学校10カ所以上を訪ね、およそ1万5000個の積み木と笑顔をプレゼントしている。
○…震災当時、勤め先の建築現場で大量に出る端材を何かに生かせないかと考えたのが活動のきっかけ。端材で作った三角形の積み木に、地元の子ども達に応援メッセージやイラストを書き込んでもらい、数が集まるたびに被災地へ届ける。「被災地の子どもがお礼の手紙や積み木で遊んでいる写真を送ってくれたこともある。嬉しいですね」とにっこり。最近では、子どもの日にちなみ鯉のぼりをかたどったユニークな積み木もプレゼントしたといい、「時には遊び心も忘れずにね」と白い歯を見せる。
○…生まれも育ちも平塚。3人兄弟の末っ子で、幼い頃からものづくりが大好きだったという。大学卒業後は、建築士を志してゼネコンでの工事監督をはじめ、設計や営業など建築のあらゆるノウハウを学び、経験を積んだ。「設計は上手くいかない時こそワクワクする。試行錯誤してもっと良い家を造ろうと考えている瞬間が楽しい」と目を輝かせる。今年4月には、自ら設計した自宅を改装し、念願の建築設計事務所を構えた。
○…チャリティTシャツを地元の人々に800枚販売し、その売り上げで被災地の子どもを平塚に招いたこともある。「地域の人々の温かさに触れた。やっぱり平塚は大好きなまち」と地元への愛着を滲(にじ)ませる。休日になれば、愛娘2人を連れて平塚海岸を散歩する。「貝殻拾いに夢中になる娘達を眺めている時間は至福のひととき」と父の顔をのぞかせた。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>