株式会社湘南ベルマーレの新社長に就任した 水谷 尚人さん 市内在住 49歳
その笑顔も”湘南スタイル”
○…社長就任は、まさに『晴天の霹靂』だった。「前社長が築き上げてきた良い流れを止めてはいけない」との思いから後任を引き受けた。50歳を前にした一大決心。「挑戦しよう」と思っていたピアノ、トライアスロン、司法試験はすべて後回しになった。「いつも『何とかなる』でやってきましたから。今は充実してますよ」。そう言って豪快に笑った。この笑顔がトレードマークだ。
○…「湘南スタイル」はサッカー・Ｊリーグの湘南ベルマーレが追求する戦い方の総称だ。選手たちは連動しながら90分間、ピッチ上を休むことなく駆け回る。勝っても負けても一貫したその姿にファンは声援と喝さいを送る。新社長就任のあいさつで、このスタイルをフロントスタッフ含め、皆で追求したいと目標に掲げた。「『ベルマーレの人と話していたら楽しかったね』と言われるようにしたい」。笑顔でサラリと語る言葉の中に文字通り「スタイル」が息づいていた。
○…小学校の頃に始めたサッカーは大学まで選手として続けた。まだプロがなかった時代。（株）リクルートへ就職、プレーは卒業した。入社３年目、Ｊリーグ発足に合わせ、リーグスタッフを受験するも不合格。日本サッカー協会に「拾われ」、２００２年の日韓Ｗ杯に携わった。同年、ベルマーレの強化部長に就任、以来様々な形でクラブ運営に関わってきた。「先人がいて初めて自分たちがいる。だからこそ走り続けなければ」
○…サッカーを中心に、フットサルやトライアスロンなど、多種多様な競技を抱える総合型スポーツクラブとして４年後に控えた東京五輪に期待を寄せている。奇しくも湘南ベルマーレの誕生から20年の節目にあたり、「クラブから20人のオリンピアンを輩出したい」と意気込む。忙しくても時間があれば各競技に顔を出したいといい、「でも次の金曜日は絶対に休む」。小学校に通う愛娘の卒業式がその理由だ。
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