大磯町ゴルフ協会理事長を務める 加藤 敏郎さん 大磯町在住 62歳
芝と畑で快活にラウンド
○…ただひたすらボールに向かってスイング。打球は狙い通りに放物線を描いていく。「後から振り返って『ゾーンに入る』というのは、このことだと思った」。いいプレーができた時の状況をそう話す。「雑念がない、悟りの境地みたいな所にいつも到達できればいいのだけれど。そうはいかないのがゴルフの魅力でもあるね」。来月、春季大会を開催する大磯町ゴルフ協会の理事長。年に3回の大会があり、個人ではなかなか行けないコースでラウンドできるのが、会員や参加者に好評のようだ。
○…元は高校の国語教諭。ゴルフが好きな同僚の誘いで始め、県立大原高校でゴルフ部を創設した。生徒に声を掛け、最初の年に10人位集まり、1人残った。翌年も10人ほど入部。3年目に本格的にゴルフをしたいという部員が増え、全国大会へ出場。「120%の力で頑張ろうじゃないか」と指導に情熱を注いだ。レッスンプロになった卒業生もいて、教え子たちと毎年コンペを開いて再会するのが楽しみだという。
○…福島県出身。結婚後、大磯町へ。フラダンスをたしなむ夫人との共通の趣味は畑。1週間に15時間の農作業をすると決めている。「1日3時間で5日間。天気が悪いと予定通りに作業ができなくなるのが困るんだよね」とつぶやく。野菜をはじめ、果樹も育てている。「柿や梅の木の剪定もあるし、今は春物の準備に忙しい」。大らかで笑顔を絶やさず、飾らない人柄。
○…所属するゴルフクラブの競技委員会や研修会のまとめ役、県の競技委員なども務める。「ゴルフは極めて教育的な要素が強い、すべて自己責任のスポーツ。自分で計画を立てて実行し、勝負も自分の結果次第」と話す。町民ゴルフの振興だけにとどまらず、協会員のつながりで地域発展の一翼を担えるような活動ができればとも考えている。「例えば、子どもたちに教えながら一緒に回るとか」。元先生らしい発想だ。
|
|
|
|
|
|