クリーニングアドバイザーとして活躍する 杉崎 香苗さん 二宮町在住
心をつかむ接客の極意
○…会ってすぐ溌溂とした笑顔と会話で迎えられた。「クリーニングに関するクレームの約8割は受付の段階で防ぐことが可能なんです。それだけにクリーニングや繊維の知識をしっかり身に付け、お客様に適切な提案をする力がカウンター業務に求められます」。クリーニング業界と繊維関連業界でつくるNPO法人繊維商品めんてなんす研究会(TeMA)認定のクリーニングアドバイザー資格を持つ。安心して任せられるクリーニングの発展を目指し、日々店に立ちながら研鑽を積む。クリーニングの接客ロールプレイングコンテスト「C―1グランプリ」の初代優勝者でもある。
○…小田原市出身。夫と義父母が中井町で切り盛りするクリーニング店の2号店を伊勢原市に出すことになり、受付を買って出た。独身時代は結婚式場で働いていたので、接客の心得はある。式場仕込みの丁寧な言葉遣いとお辞儀で応対した。ところが、「お客様は『あれっ?』というような顔をして場違いな印象を持ったようです」。自身も当初は「仕事がつまらなかった」と振り返る。人生の一大イベントをプロデュースしていた頃のやり甲斐とは程遠い、物足りなさ。そんな時、知人からTeMAを紹介され、同研究会が主催する講座に飛び込んだ。カウンター業務の実情を知ろうと、伊勢原市内の店へ衣類を出しにも回った。
○…接客マナーやクリーニング知識などを学び、同業者らと情報交換。客とコミュニケーションが取れると、要望を察知してアドバイスできるようになった。「汗抜きにしても頻繁に着用したのか1回だけ着たのか分かった上で勧めないと。提案と押し付けて売ることは大違いですから」。接客では顧客の服に対する思い入れを常に大事にしている。「接客で売上にも差が出る。地域一番店になりたい」と「また来たい店づくり」への向上心は熱い。ショッピングとお酒が息抜き。「人との出会いに恵まれた」と感謝。
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