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二宮町消防長に就任した 西山 弘和さん 二宮町在住 59歳

公開:2012年4月13日

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地道に背中でみせる仕事

 ○…「消防の仕事はチームワーク。私ひとりの力でできるものではない。職員が一丸となって職務にあたっていきたい」。4月1日付で二宮町消防署長から消防長に就いた。町に消防本部と消防署が創設された1972年、消防職員に採用。民間で働いていた時、駅で消防職員募集を見て「人の役に立つ仕事がしたい」とこの道へ。「働き者だった」という父は消防団員をやっていたそう。

 ○…昨年3月11日。出張先の横浜にいた。ビルの5階で揺れの激しさを身を持って体験した。その日のうちに二宮町からも緊急消防援助隊が被災地へ出発。自身も第3次派遣隊として仙台市宮城野区へ入った。甚大な津波にのみ込まれた町のありさまに「ショックだった」と打ち明ける。1995年に起きた阪神淡路大震災で救援に赴いたが、「阪神では建物の倒壊と火災による被害。崩れた家屋を中心に人命検索をすればよかったが、今回は違った」。しかし、現地で目に焼き付いたのは瓦礫の山ばかりではなかった。他県からやって来た消防車両に向かって深々と頭を下げる住民たち。その姿に心を強く打たれたという。思い出すと胸に込み上げるものをぐっとこらえ、唇をかみしめる。

 ○…横浜市や川崎市などの消防局とは異なる小所帯。「消火・救急・救助とオールマイティーにできることが求められる」と話す。11年前に救急救命士制度ができて間もなく、42歳の時にその資格を取得。東京消防庁の研修所で学び、金曜に二宮の自宅へ帰り日曜に研修所へ戻る生活を半年続けた。共に苦労した仲間とは今も連絡を取り合う。

 ○…大災害に備え「家具の転倒防止。寝る部屋には何も置かないといった身の安全確保が大事。地域の人といい関係を築いてほしい」と「減災」を呼びかける。息子は藤沢市消防に勤務、娘は看護師。親が口に出して勧めた訳ではなく「人を助ける仕事に進んでくれて嬉しい」と父の顔を見せた。
 

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