湘南エリアを中心に30年活動する湘南カラオケ同好会の会長を務める 小林 恒生さん 平塚市在住 73歳
歌える喜びを還元したい
○…「シャイにはカラオケが効く」とはにかむ。自身の照れ屋は愛妻のお墨付き。「仕事の営業に行っても何も話せないほど無口だった」と振り返る。カラオケを始めたのは30年ほど前。人前で高らかに歌い上げる舞台度胸だけでなく、年々増えていくレパートリーの歌詞が自身の背中を押した。「歌詞の中に良い文句がある。仕事に悩んでいても歌に励まされて持ち直せる」とカラオケとの出会いに感謝する。
○…大学卒業後1年間サラリーマンを務め、家業の自動車関係の会社を継いだ。同会発足のきっかけは得意先の勧め。自身と同じくシャイな従業員たちへの度胸試しも兼ねて福利厚生の一環として仕事後にカラオケの練習を始めた。横浜の大会に初めて参加したときは「マイクを持つ手が震えた」と苦笑い。「カラオケを始めると残業が減って、仕事がはかどった。楽しくなった」と仕事のオンとオフの切り替えの大切さを身に染みて実感した。
○…3月14日に平塚市民センターで行われる発表会で30周年という節目の年を迎える。発足当初は「仕事をほったらかして遊んでいると思われたり」と風当りは強かった。それでも続けてこられたのは、カラオケに出会って自身に起こった変化を「良いもの」と確信していたから。「健康で歌えることの喜びを肌で感じることができた。人生にプラスになったよ」と、今年も歌が好きという共通点で結ばれた仲間と共にステージを作り上げる。
○…平塚生まれ平塚育ち。小さい頃は毎週日曜日の草野球やテニス、卓球に親しんだ。「球技は得意かも。卓球は今でもやっているよ」とにっこり。ほかにも社交ダンスや日本舞踊など多くの趣味に没頭しながら、次に取り組む「楽しいこと」を考えている。今年、父から引き継ぎ50年経営した会社を整理したばかり。「これからの人生、いかに充実させようか」と、一層目を輝かせる。
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