大磯混声合唱団を指導する 佐藤 望さん 鎌倉市在住 38歳
歌う楽しさを伝える
○…大磯混声合唱団を指導する声楽家。「みんな本当に熱心で、着実に成長している。指導者として嬉しいです」と気さくに笑う。艶のあるバリトンボイスを朗々と響かせて行う指導は真剣だが、時に軽妙で団員から思わず笑顔がこぼれる。「毎週の練習にみなさんが楽しんで参加し、同時に達成感を得られる内容にすることが大切と思っています」と信条を語った。
○…母親が声楽家で合唱指導もする環境に育ち、自身も幼い頃からピアノを習うなど音楽は身近な存在だった。学生時代にチェロやサックス、ギターなど様々な楽器に親しみ、その中で「歌うことが自分が表現したいことに一番近い」と音大・大学院で声楽を専攻した。クラシックの奥深さに触れ「これは一生続けられるものだ」と勉強に没頭。ドイツ留学などを経て二期会オペラ研修所で3年間学んだ後、オペラ歌手として国内外の舞台に多数出演してきた。
○…現在はソリストとして活動しながら、大磯を含む6つの合唱団で指導している。「初めから何でもできる天才もいるが、自分はできない苦しさとできた時の喜びがよくわかる。だからこそ指導ができているのだと思う」。9月9日(日)にラディアンで開く演奏会では、バラエティに富んだ内容を披露する。「本番が近付くに連れて団員の集中力も高まっている。当日は日々の練習の成果を余すことなく発揮した演奏を、お客さんに届けたい」と意気込みを語った。
○…ピアニストの奥さんと鎌倉市で2人暮らし。奥さんの伴奏に合わせて歌うひと時が2人の「ハッピーな時間」だ。学生の頃、恩師の指導を受けるために大磯に来たことがある。「縁があったのかな。どこか鎌倉に似ていてホッとします。いつか時間を作って、ゆっくりと大磯を巡ってみたい」
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