インターハイ 相洋高陸上部 県新記録で悲願の2冠 400mリレー・1600mリレーで史上2校目
岩手県で8月3日から7日に行われた全国高等学校総合体育大会(インターハイ)で、相洋高校陸上部が女子400mリレーと1600mリレーで優勝を果たした。リレーでの2冠は大会史上2校目。いずれも県高校記録を塗り替えての全国制覇となった。
リレーのメンバーは400mが横山紫穂さん、馬場紅海さん、杉山遥香さん、那木晃子さん。1600mは400mのメンバーの横山さんが矢島有里子さんに替わった4人(いずれも3年)。5人は昨年のインターハイ経験者。400mは2位、1600mは6位と決勝で涙を飲んだ。去年の悔しさを糧に準備してきた努力が実った瞬間だった。杉山さんは「練習の大事さを実感した。仲間やいろんな人に感謝できた大会だった」と笑顔を見せる。
400mは3走の杉山さんからアンカーの那木さんにトップでバトンが渡り、46秒18で優勝。コンディションは良かったが、緊張していたという那木さんは「表彰台に立った時にはホッとした」と振り返る。
1600mでは昨年覇者の東大阪大敬愛高の5連覇を阻止し、3分42秒27の記録で見事2冠を果たした。優勝を決めた400mを外から見ていた矢島さんは、翌日行われた1600mでは1走目。「良い流れを切らさないか、緊張した」と話す。バトンは2走の杉山さんから那木さんへ。「今年が最後の年。気持ちが途切れないよう、集中していた」と振り返る那木さんが差をつめ2位でつなぐと、アンカーの馬場さんがトップに躍り出た。馬場さんは利き手でない左手でバトンを受け取らなければならないため、日常生活でも左手での生活を心がけていた。ゴールの瞬間は思わずガッツポーズ。「全てこの夏のためにやってきた。協力してくれた、支えてくれた人に恩返しができた」と明るく微笑んだ。
銭谷満顧問は「やろう、と決めてチームがまとまっていた。勝つべくして勝った、という感じ」と選手を評価。横山さんは「この経験を後輩に伝えて、良い伝統を作っていきたい」と表情を引き締めた。