十八番で團十郎さん偲ぶ 市民会館で外郎売の口上大会
歌舞伎『外郎売』の口上を小田原の伝統文化として広めようと「外郎売の口上大会」が8月24日、市民会館大ホールで開催された。主催は外郎売の口上研究会(善波裕美子会長)。
外郎売は、2代目市川團十郎が創作し、2月に急逝した12代目團十郎が復活、十八番にしていた演目だ。
今年で10回目を迎える大会では、研究会のメンバーが日頃の練習の成果を披露した。特別ゲストには元NHKアナウンサーの山川静夫さんが登場。昨年この大会に訪れた12代目團十郎さんの映像を見ながら、在りし日を偲んだ。山川さんは「(12代目)團十郎さんのにらみは、相手をよく見て、話を受け止め、誠実に相手に返すのが特徴」と振り返り、助六のたんかとセリフを披露すると会場は割れんばかりの拍手に包まれた。
フィナーレは、書家の堤恵子さんが大きな「氣」の文字を描き、全員で外郎売の口上の早口言葉で、締め括った。