認知症を理解し、患者本人やその家族を見守る「認知症サポーター」の研修が6月16日、愛の家グループホーム小田原久野で開かれた。参加者は、認知症患者を家族に持つ人、主婦、薬剤師など10人。「隣人に認知症患者がいるので、もっと知りたい」、「顧客が認知症を患っており、どう接したらよいか知りたい」など、立場も動機もさまざまだ。
研修は、「認知症は誰もがなる可能性のある病気です」という講師の言葉からスタート。認知症の症状、患者への対応方法などを学んだ後、参加者全員でロールプレイングを実施した。これは、被験者が認知症患者という設定を、本人だけに知らせずに行うもの。参加者の1人を部屋の外で待機させ、入室するとほかの参加者が次々に質問を投げかける。質問に答える被験者に対し、周囲から「えっ」「違いますよね」などと声をかけることで、状況把握が困難な認知症患者を疑似体験する方法だ。被験者の男性は「なにがなんだか訳がわからず混乱した。話がかみ合わず、傷つきました」と困惑した表情を浮かべた。約2時間の研修後、施設見学と意見交換を行った参加者からは、「関わり方がわかって少し安心した」などの声が挙がった。
サポーター研修は毎月1回程度行われており、誰でも参加が可能。問合せは市高齢福祉課【電話】0465・33・1864。