全国高校野球選手権大会西東京大会・決勝が7月26日に行われ、江藤勇治君(3年・酒匂中出身)と勝俣翔貴君(3年・箱根中出身)が主力の東海大菅生高が早稲田実業に6―8で敗れ、甲子園春・夏連続出場はならなかった。
主将の江藤君は3番・一塁で出場。3回にランナー2人を置いて振り抜いた打球が、2万8000人の超満員に膨れ上がった神宮球場のライトスタンドに吸い込まれた。今大会は準々決勝でサヨナラヒット、準決勝でも本塁打を放つなどチームを牽引。決勝でも4打数3安打の活躍を見せた。
投げては勝俣君が、「怪物」と称される早実の清宮幸太郎君を無安打に抑えるなど、粘りの投球で7回まで無失点。得意のストレートでピンチをしのぎ、好投を続ける勝俣君だったが、8回に一転。相手打線につかまり、後続の投手も含め一挙8点を失った。
3点を追う9回裏に1点を返し、さらに2アウトから江藤君がヒットで出塁。続く4番の勝俣君にすべてが託され、夢を繋ぐ飛球がセンターへ。しかし、白球はフェンス手前で野手のグラブに収まり、最後の夏は幕を閉じた。江藤君は「自分たちの野球ができた」と振り返り、勝俣君は「楽しくプレーできた。今後はプロを目指したい」と前を見据えた。
6年間を共にプレー
中学時代から2人は小田原足柄シニアでともにプレー。お互いを江藤君は「勝俣がいなかったらここまで来られなかった。投球を後ろからもう見られないと思うと寂しい」、勝俣君は「頼りになる存在だった。最もありがとうと伝えたい相手」と想いを述べた。球場にはシニア時代のチームメートも応援に訪れ、佐藤一心君(立花学園3年)は「かっこよかった。彼らは地元の誇り」と目を輝かせた。