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名門合唱隊、存続の危機 少子化、受験…最盛期の9分の1

社会

公開:2016年12月3日

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 国内外のコンクールで数々の賞を受賞してきた「小田原少年少女合唱隊」が今、存続の危機にある。結成50年以上の歴史を持つ同隊の現状を取材した。

 小田原少年少女合唱隊は1963(昭和38)年、小田原地区音楽連盟が結成。結成当初、指導者として請われた桑原妙子さん(77)が、現在も指導に当たっている。古くは70年の大阪万博、72年の沖縄本土復帰記念の合唱祭に参加。チェコ・プラハ国際合唱コンクール児童合唱部門1位(2006)、イタリア・リヴァデルガルダ国際合唱コンクール同声部門1位(12)など海外のコンクールで受賞。国内でも99年に、全日本合唱コンクールで、コンクール史上初めて児童合唱団として一般の部で金賞を受賞するなど輝かしい活躍で小田原を国内外にアピールしている。

 練習は毎週土・日。小学校低学年の「クラス1」と中高生の「クラス2」に分かれ、土曜に1時間の全体練習を行う。桑原さんの指導は、雑談を交えながら穏やかに語りかけるように進む。時折、「大丈夫?暗譜してるよね?」、「『もぁ〜』じゃなくて、『まっ』よ」など厳しい指摘も入る。桑原さんの言葉を上級生が下級生に優しく伝える姿も合唱隊の伝統だ。

 最盛期は190人以上在籍していた隊員は現在、小学2年生から高校2年生まで22人。元々多くはなかった男の子は、現在0。少子化や卒業での減員はもちろんだが、受験を機に長期休隊から、学校が忙しくそのまま辞めてしまうケースもあるようだ。

 リーダーの森山千晴さん(小田原高2年)は入隊10年目。当初は65人いたという。自身も受験の時に辞めようと思ったことがあったという。それでも「合唱隊を通じて様々な学年の子とつながれて楽しい」と話す。藤田佳奈さん(清泉女学院1年)も10年目。中学受験の前に1年間休んだが、その1年で「より歌いたい気持ちが強くなった」という。「1人欠けてもできないのが合唱の魅力」と語る。鎌倉から通う上野結さん(中1)も練習が楽しく、毎週通うのも苦ではないという。コンクールの出場なども「日々の成果を出すのが目標」なので、「プレッシャーはない」と皆口をそろえた。

 「クラス1」の多くが入隊のきっかけに挙げたクリスマスコンサートは、今年も18日(日)に市民会館大ホールで行われる(有料)。合唱だけでなく音楽劇をしながら楽しく歌う同世代の子どもたちを見て「自分も」と思う児童が多いだけに、練習にも力が入る。桑原さんは「歌えなくても大丈夫。ぜひ親子で一度見学に」と呼びかける。12月10日(土)には、午後1時半から練習の見学・体験も行われる。

 問合せは【電話】0465・22・4783(里見さん)。

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