小田原城北工業高校出身の漫画家・アキサワリョウタさん(24)が月刊少年漫画雑誌『ゲッサン』で『怖面先生のおしながき』を連載している。黒のサングラスをかけて手には包丁…と怖いイメージの反面、かわいいものが大好きで、料理の腕も一流の先生。高校の調理部を舞台にしたコミカルなやりとりと、旬の料理やスイーツのレシピが人気となっている。コミックス1巻が発売中で、来年1月に2巻の発売を予定している。
アキサワさんは秦野市出身。漫画家を目指し、中学時代から出版社に原稿を持ち込んでいたという。「漫画にもデザイン力が必要」との思いから、小田原城北工業高校のデザイン科へ進学し、広告デザインなどを学んだ。
3年の夏休みに描いた作品が高校生対象のコンテストでグランプリを受賞。自身の作風に悩みながらも、「描きたいのは青春ラブコメ。賞狙いではなく、好きなものを描いた」という『エビバディ‼』が週刊少年サンデー主催の新世代サンデー賞で努力賞を受賞し、19歳でデビューした。同年に『いろはと僕と』の連載が『裏サンデー』で決まり、コミックス化も実現した。
新境地に挑戦
2019年に月刊誌に移行し、連載に向け生まれたキャラクターが「怖面先生」だ。「青春ラブコメのつもりで企画したが、編集担当から『ギャグ漫画』だねと言われて」とアキサワさん。メインとなる料理やスイーツのテーマは「インスタなどを常にチェック。流行を掴むのは大変」と作品作りの苦労を語りつつも、「こんな先生が学校にいたら毎日楽しい」と新たなジャンルにも前向きだ。また、作中には城北工高と思われるシーンも登場するなど、ロケ地を探す楽しみも。「諦めない気持ちあれば、夢は叶う」と笑顔で語った。