木工職人が技術と創造力を競う2020「木のクラフトコンペ」の審査会が11月10日に行われ、(有)すぎ勤務の稲葉芳和さんが大賞に選ばれた。
稲葉さんの作品は、ひげを蓄えた男性をモチーフにした楊枝入れ。楊枝を毛髪に見立て、発毛や脱毛をコミカルに表現したという。胴体にはサクラとミズキなど複数の材質を用いている。
コンペには、48人から113点が出品。審査員に(株)松屋銀座本店のバイヤーらも名を連ね、オリジナリティや商品性などを審査した。審査員長の野口忠典さん(野口品物準備室)は「応募作品からは箱根の豊富な樹種のような多様性と、木を愛する気持ちが伝わってきた。手にすると、きっとみんな笑顔になる作品が満場一致で大賞に選ばれた」と総括した。
大賞、金賞は以下の通り(敬称略)。入賞作品は来年2月27日(土)・28日(日)にハルネ小田原で開かれる小田原・箱根「木・技・匠」の祭典内で展示される予定。
▽大賞…稲葉芳和「オジサンの楊枝入れ」▽金賞…小島勲「透かし麻の葉六角入れ子重」、清水勇太「ARTS&CRAFTS&MUSIC」