ふるさと納税返礼品の一つとして小田原市が挙げていた美術作家、横井山泰さん(44)のポートレートへ申し込みが入り、進められていた制作がこのほど完了した。
横井山さんは岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)受賞などの経歴を持ち、市内を拠点に創作活動を行うアーティスト。作品制作は寄付金額218万4000円に対してのもので、小田原市の納税返礼品約450点の中で最高額のものとなる。
返礼内容は「愛しいペットを描く」というものだったが、打ち合わせを進める中で構成が変わっていったという。「納税した方が暮らす都内の街並みを下書きで少し描いたらそこを気に入ってもらえて話が進みました」と横井山さん。
910mm×910mmのキャンバスに描かれたのは東京タワーや表参道、ハチ公など都内の風景。これに小田原らしいポイントを配置し「住んでいるまちと小田原が結ばれている」想いを独創的なタッチに込めた。
横井山さんは「メールや電話での打ち合わせとなり、直接会っていない人を想像しながら進めていく作業は初の取り組みでしたが、とても面白かった」と話している。