小田原市風祭にある「光風農園」のブルーベリーが収穫時期を迎えている。運営する永井一彰さん(47)は、東京都の在住だが、ひょんなことから小田原で農業に携わることになり、2拠点生活を送っている。
永井さんは都内で父と自転車店を営みながら、小田原を「自然の遊び場」として15年ほど前から訪れていた。昨年8月に都内の店舗を閉めることになり、「何か新しいこと」と考えていた矢先に、同年9月、地元の「たかすけ自動車」にブルーベリー農園の担い手に悩んでいた秋山孝一さん(83)を紹介された。
農園は風祭の山の斜面にあり、たどり着くのも一苦労。最盛期には500kgを収穫していたが、現在は荒れ放題となっていた。「高齢では大変。何かできることがあれば」と軽い気持ちで手伝い始めたが、その熱心さに「全部任せるから好きにやって」と提案された。「これも自然の遊び」と挑戦が始まった。
肥料など試行錯誤を繰り返し、都内と行き来しながら、ようやく収穫を迎えた。「続けられるかも未定、手間を掛け過ぎぎて農業としては正解ではないかも」と前置きしつつ「一粒が大きくて甘い」と満足げな永井さん。ブルーベリーは8月下旬頃まで「たかすけ自動車」(【電話】0465・22・7711)の店舗で注文を受け付ける。