荒廃農地解消実践活動市民ボランティアで中心となり活動する 磯山 晴海さん 寺山在住 71歳
感謝の気持ち 地域に還元
○…農業従事者の高齢化や後継者不足などで荒れた農地を、約50人のボランティアメンバーとともに整備する。「どんなに復元しても、荒廃農地は常に増え続ける。手作業で大変だけど、元の農地に戻したいという思いは変わらずに強く持っているよ」と話す。
○…茨城県出身。実家はタバコ農家で、子どもの頃は作業を手伝っていた。「タバコで栄えた秦野に今いるのも何かの縁かな」と笑みを見せる。中学、高校とバスケットボール部に所属する一方、物づくりも大好きな少年だった。「グライダーの模型、真空管ラジオなども作った」と当時を思い返す。高校卒業後に上京。専門学校を経て日立に就職し、主にコンピューターの品質保証の仕事に携わった。
○…定年退職後、市の広報で荒廃農地整備のボランティア募集を見て応募。「多くの人の助けがあって今まで生活できた。感謝の気持ちとして社会に還元したかった」と動機を振り返る。携わってから約10年。整備した畑でサツマイモや大豆などを栽培し、小学校の児童と大豆で味噌を作るなど、交流活動も実施している。「定年後は社会との関わりや、奉仕の心を持ってほしい。誰もが、何かしらの特技を持っているはず」と話す。
○…妻と2人暮らし。妻との旅行は大切な時間で、海外や国内の温泉地など様々巡る。写真も好きで約50年間、花の写真を撮り続けている。「枯れてしまう前に、美しい姿を残しておきたいんだよね」と説明する。かつては登山が好きで会社の同好会にも所属していたが「年とともに体力がキツくなっちゃって。最近は家庭菜園が一番の趣味で楽しみかな」と笑う。今後については「秦野は地域ごとに適した農作物がある。市をあげて各地で観光農園などが発展すれば、都心からのアクセスもいいし面白いと思うんだけど」と提案。「荒廃農地の整備は、体が動く限り続けていきたいね」と力を込めた。
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