連載寄稿 イルカ博士の生命感動日記 ㉞遊びについて
幼児のものごとの受け取り方は《意思→感情→思考》というパターンで認識し、大人とまったく逆であると紹介しました。
福岡市の「しいのみ学園」(昇司三郎園長)では、実践教育の切り札として不要なものを使ったおもちゃづくりを取り入れています。例えばペットボトルが車になったり、ままごとのテーブルになったり、子どもが想像力を働かせて、遊びの世界をつくり出します。昇司先生自ら一緒におもちゃをつくる過程を子どもに見せることを大事にしており、子どもたちは不用品(素材)をどのように工夫したら、想像したものができて楽しいかを知ります。何でも買えば手に入る世の中ですが、不用品などを工夫してつくり出すおもちゃづくりは、何かに見立ててつくりあげる体験となり「ものごとをやりとげる力」になるのです。また、ものごとの始めから終わりまで見せてあげて、親子でほめ合うことは、〈ものごとを見通す力〉=〈思考力〉につながります。
これまでに、こんな質問がありました。
Q.テレビやコンピューターゲームは生活に欠かせないので与えていいのかな?
A.小さな子どもは受けた刺激を五感からそのまま体全体で受け止めるので、本当に子どもの感覚のためにいいものか疑問です。幼児にとっては、身の回りのものと触れ合う中で感じ、想像した世界を知っていくのがいいと思います。本物に触れたり使ったりする体験は、見ただけで「これは軽い」「これは熱そうだ」「これは臭いぞ」などと、判断する力になります。
【日本ウエルネススポーツ大学特任教授・岩重慶一
(問)【メール】iwashige@gmail.com】
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