連載寄稿 イルカ博士の生命感動日記 ㊹お天道さまが見ている
ぼくは「お天道さま」という言葉が大好きです。小さいとき、悪いことをしないように母が口癖のように「お天道さまが見ているからね」と言っていました。当時は意味がわからず耳に残っていましたが、今ようやく意味がわかりました。
「お天道さま」――どこか懐かしい響きがあり、どんな時でもぼくらを見守ってくれるおまじないのような、イルカのような存在感を与えてくれます。この言葉は仏教における6つの道の一つだそうです。仏教は人間が輪廻によって生死を繰り返すといわれる6つの世界であり、それは、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道というそうです。天道は「太陽と天の神」を指します。
たぶんバレないだろうと思ったところで、人間のやることを天はお見通しなのだというわけです。事実、だれも見ていないと思っていても、お天道さまだけでなく、イルカなど誰かが見ていたりしますから、悪いことはすぐにバレます。「だれも見ていなくても良心にはじない行動をすることであり、いつでもあなたを見ている存在があるよ」とい意味です。
そしてお天道さまはどこか遠く空高くにいるのではなく、ぼくらのすぐそば、つまり、ぼくらの胸の内にいつもいる、そう見守っているのだと思います。この夏休み、イルカと触れ合うこともみんなに見られているという素直な気持ちになる体験かもしれませんね。
【日本ウエルネススポーツ大学特任教授・岩重慶一(問)iwashige@gmail.com】
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