8月11日は制定後初となる祝日「山の日」。登山者の増加を見込み、厚木警察署の山岳救助隊(永田裕一隊長・18人)は山岳事故を想定した訓練を実施。もしもの事態に備えるとともに啓発を強化している。
同署によると、同署管内で今年発生した滑落や道迷いなどの「山岳遭難」は7月末までで7件。いずれも1月から4月までに発生したもので、すでに昨年1年間と同数に達している。
今年3月6日には清川村の高畑山で落石による死亡事故。唐沢峠でも重傷者2人が出た滑落が発生した。
山岳遭難のなかでも多いのが「道迷い」。同隊によると、同署管内の山は全て1千メートル以下の「低山」。低山は気軽に登山できるため、地図などの装備を持たずに入山する登山者が多く、結果けがや事故につながることがあるという。また、低山の特徴として、木々が茂り、獣道も混在するため順路から外れる可能性が大きい。夕方には暗くなって見通しも悪くなるため、帰路を急いで怪我をしたり、踏み外して崖から落ちるなどの事故につながる危険性もあるという。
訓練や啓発強化
7月30日、救助訓練に同行取材した。午後2時、同隊の山田慎吾巡査部長(地域企画係)、北條壮史巡査(玉川駐在所)は炎天下の岩肌にいた。
ここは、市内七沢広沢寺温泉の林道を進んだところにある滑(なめり)岩。市内外からクライマーが多数訪れるスポットだ。同隊は定期的にこの岩場で訓練を実施。約30メートルの高さの絶壁を登っては降下を繰り返し、いざという時に備えている。
この日訓練を指導する山田巡査部長は山岳救助隊歴約20年のベテラン。数々の遭難や事故の現場を経験してきた。「準備不足で事故につながり死亡するケースも多い。未然に防ぐ手段があったはず」と話す。
同隊は行楽シーズンなどに山岳パトロールを実施。駐在便りでも山岳遭難防止の啓発を行っている。
県警は登山計画書の提出を呼びかけており、同署管内でも8カ所に投函箱を設置。煤ヶ谷や七沢駐車場などの登山口や本厚木駅前交番でも提出ができる。またインターネットからも提出が可能。永田隊長は「余裕のある行動を計画を立てて登山を楽しんでほしい」と話している。
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