全国への切符をかけ昨年11月に行われた、高校サッカー選手権神奈川県2次予選決勝。桐光学園のキャプテンとしてチームを率い、2得点を挙げる活躍で2年ぶりの優勝に導いた。昨年はU―18日本代表に初選出を果たし、世界の舞台でもその雄姿を見せている。
183cmという体格を生かしたポストプレーや、巧みなボールコントロールで得点を量産する万能型FW。「今大会ナンバーワンストライカー」の呼び声も高く、来季からJ1・ジュビロ磐田への加入が内定している注目の逸材だ。
都筑区南山田で生まれ育ち、高校へは自宅から通う。兄の影響で幼稚園児の頃にサッカーを始め、神無公園で一緒にボールを追いかけた思い出も。小6までの8年間は区内を拠点とするクラブ「横浜港北SC」に所属。当時から「光るものがあった」と語るのは、家族ぐるみで親交が深いという同クラブの安井勇二コーチ(47)。「とにかく飲み込みが早かった。大きな体でよく動き、ここぞという時にゴールを決めてくれた」と懐かしむ。
常にキャプテンを務め、個人の能力もさることながら、仲間を生かす能力に長けていた。それが要因となり、区大会を総なめし、市大会3位の功績を残している。強豪校の主将となった今も「サッカーは一人の力じゃない。全員の思いが詰まった競技」が信条だ。
選手権の初戦は正月2日。「力があるのはわかっている。油断せず挑みたい」。気の緩みはない。県予選決勝に足を運んだ安井コーチは「仲間からの人望の厚さが伝わってくる。いい選手になった。全国ベスト4は確実」と期待を寄せ、当時と変わらないフォームでピッチを駆ける姿を見守る。
先月にはジュビロ磐田での練習に初参加。「あの中でどんな風に動けばいいのか分かった。今の自分に足りないものが見えてきた」と胸を高鳴らせる。
全国の舞台、国際試合も経験し、東京五輪は手の届く距離にある。五輪出場は「確かに魅力的。もちろん目標の一つ」と意識は高い。「でもそこで満足はしない。ゆくゆくはA代表、W杯」。次世代のエースが見ているのはもっと先だ。
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