南山田町の影絵劇団かかし座(後藤圭代表=人物風土記で紹介)は、このほどスペイン、ブラジルで開催された海外公演を終えた。後藤代表は「今までにない手応えを感じた」と振り返る。1952年の創立以来、進化し続ける劇団の裏側を取材した。
手や体に光を当て、スクリーンに映し出される影を用いた演劇作品の数々を、国内外で披露してきたかかし座。そのパフォーマンスが高い評価を受け、今回2カ国での国際的な人形劇フェスティバルに招待されたのだった。
総勢20人の舞台部の中で世界公演に参加したメンバーの一人、菊本香代さん(31)は今年で入団10年目。短大時代に求人誌で団員募集の記事を目にし、かかし座の門を叩いた。初心者からのスタートながら、観客に伝える楽しさを糧に稽古を重ね、今では劇団の中でもトップクラスの実力者だ。
2カ国で演じた「ハンド・シャドウズ・アニマーレ」という作品は、ウサギやカエル、ペンギンなど、様々な生き物が躍動する物語。海外では些細な動きのズレにもシビアだということもあり、一層力を入れて臨んだ舞台は大盛況に終わった。菊本さんは「一体感が違った。役者が楽しんで演じ、そのことに観客も楽しんでくれていると感じた」と思い返す。創立から半世紀以上が経ち、世界で認められる劇団となった。
かかし座が行う公演は年間1300以上。今月末には中区で地元公演を控えている。後藤代表は「影絵の魅力を世界に伝えることができたと実感できるツアーだった。この経験をもとに、さらに魅力を伝えていきたい」と話した。
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