世界中が熱狂したリオ五輪。2020年の東京五輪もいよいよ3年後に近づいている。この大舞台をめざす、都筑ゆかりの少女の今に迫った。
東京五輪の「聖火ランナー」を目指す少女が都筑区内にいる。その名も内野聖火ちゃんだ。
父・敦さん(50)は若い頃、ボストンやエベレストなど様々な地でマラソン大会に参加してきた。04年にはアテネ五輪の聖火ランナーに応募。長年ボランティアに励んでいたことも評価され、日本国内の走者136人の1人に選ばれ、浅草周辺約500mを走った経験がある。「沿道の声援がすごかった。火を繋ぐ重みを感じた」。世界各国の人々が火を繋ぎ、国境や人種の垣根を越えた平和の象徴という聖火リレーの意味を体感した瞬間だった。
その感動を我が子にも伝えたい。「世界で活躍する平和の先導役になってほしい」という願いとともに、家族の夢が「聖火」という名前に込められている。
その思いは聖火ちゃん自身にしっかりと届いている。昨年夏のリオ五輪開会式で、ランナーが聖火台に火をともす瞬間をテレビの画面越しに家族で見守った。また、通園する茅ケ崎南保育園では、昨年10月の運動会で聖火点火を模したセレモニーを実施。聖火ちゃんは5人の園児の1人として園庭を駆けた。
聖火リレーをやりたいと初めて口にしたのは2歳の頃。五輪を意識するようになったからか「最近は自分の言葉で『あんな風に走りたい』と言うようになった」と母・春美さん(46)は優しいまなざしで娘を見つめる。近ごろは、自宅周辺や荏田南もも公園などで敦さんが実際に使用したトーチを手に走ったり、保育園のサッカー教室に参加するなど積極的に体を動かしている。
国際的な視野を広げようと、家族で行うボランティアにも進んで取り組むようになったそう。海外の子どもにサッカーボールを寄付するため、昨年はネパールのカトマンズを訪れた。「人見知りだから心配だった」という春美さんの不安をよそに、言葉の壁を越えて現地の子どもとサッカーをする聖火ちゃんの姿があった。体験を通して世界を少しずつ学んでいるところだ。
「走るのが好き。いつかパパみたいになりたい」。聖火ランナーを目指す夢に一歩ずつ近づいている。
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