金沢動物園 ニホンカモシカ”婿入り” 富山生まれのカイ
金沢動物園でこのほど、富山市ファミリーパーク(富山県)から来たニホンカモシカの子ども「カイ」(雄)の一般公開が始まった。
昨年7月15日の海の日に生まれたことからその名がついたカイが来園した目的は”婿入り”。両園にいるニホンカモシカは血縁関係を持つため、幼い雄を交換することになった。現在、金沢動物園の”嫁候補”は2頭。カイが2〜3歳に成熟すれば繁殖可能になる。
出産直後に体調を崩した母親に代わり、人工哺育で育ったカイ。「人懐っこい性格。好奇心旺盛に走り回る場面が見られると思う」と飼育担当の半澤紗由里さんは話す。来園した3月から順調に体重は増え、現在は約24kg(4月28日時点)に。「ただ少し運動神経が悪いよう」と微笑む。岩山から転げ落ちるように降りてくる姿も目撃されている。
カイの約1カ月後に同園で生まれたムム(雄)は未だに母親離れができていないが、身一つで来たカイは新天地でも落ち着いた様子。「小さいながら1頭で頑張っている。優しく見守ってもらえれば」と半澤さんは温かい眼差しを向けた。
富山から「お別れの色紙」と共に来園したカイ。同園では「カイくんは元気でいるよ」などのメッセージカード約100枚を来園者から集め、贈る予定だ。メッセージは5月31日(土)まで展示場前に掲示されている。
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