横浜市と首都高速道路(株)が事業を進める、東名高速道路と第三京浜道路を結ぶ約7・1Kmの自動車専用道路「横浜環状北西線」。市は2021年度の完成に向け、このほど北八朔地区=緑区=で土留壁の築造に着手した。市が請け負う本線部分の工事着手は初となる。
北西線は、東名高速横浜青葉インターチェンジ(IC)=青葉区下谷本町=を起点とし、第三京浜港北IC=都筑区川向町=を終点とする道路。全長約7・1Kmのうち約4・1Km(北八朔地区〜都筑区東方町)はトンネル区間となる。
現在建設中で、16年度完成予定の「横浜環状北線」と港北ICで接続すれば、市北西部と横浜都心・湾岸エリアとの連絡が飛躍的に強化される。市の実測によると、東名高速横浜町田ICと横浜港への所要時間が保土ケ谷バイパス経由で約40分〜60分かかっていたのが約20分に短縮される見込み。さらに、緊急車両の通行や物資の輸送などによる防災面の強化、保土ケ谷バイパスの渋滞解消などの効果が期待されている。
用地取得は90%
同地区で始まった工事は、土砂崩れを防ぐ「土留壁」の築造。青葉IC側に向かう開削トンネルと、港北IC側へと進むトンネルを作るために使う「シールドマシン」を地中に組立・発進させるための立杭設置に先立って行われている。
工事には環境に配慮したECW工法(Ecology wallの略称)が用いられ、土と硬化剤を混ぜ合わせた後、H鋼を入れることによって壁体を作る。同地区では、最大で7台の機械が稼働するという。また、現場近くには北西線情報掲示板が設置され、工事概要リーフレットと毎月の工事予定表の掲示が行われる。
北西線の建設にあたっては、12年に都市計画事業認可を受け、13年から用地権利取得などが進められてきた。
市道路局横浜環状北西線建設部の担当者は「しっかりと工事を進めて、21年度中の完成を目指したい。また、用地取得は現状で90%とすべてが終わっているわけではなく、今後も工事と同時並行で進めていきたい」と話した。
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