「弥生台日記」100号突破を記念し、泉図書館で講演する 横田 光邦さん 新橋町在住 46歳
自然を記録し続けて
○…弥生台の森に生息する昆虫は約600、樹木は約100種類―。観察の記録を「弥生台日記」として月1回のペースでメール配信し8年、昨年8月に100号を突破した。これを記念し、2月9日に泉図書館で区内の自然や生き物について講演する(募集終了)。「休日は一日中、森を歩いて回っている」。観察を続ける中で植物や昆虫に学ぶことも多いといい、新たな発見に心躍らせる。
〇…ホタルが発生する弥生台の環境に興味を持ち、独自に森林の調査を始め、「弥生台のせせらぎとホタルを守る会」の活動に携わる中、2006年9月に「弥生台日記」第1号を発行した。驚くサイズのヒキガエルや、環境が整わないと芽を出さないというキンランなど、様々な動植物を画像と文章で伝える。「何気なく撮ったものを紹介する時、調べるのが意外に大変」と苦笑しつつ、「デジカメをいつも持ち歩く。時にはレンズに虫眼鏡を近づけてみたり」と工夫を凝らし、ベストショットを追求する。
〇…埼玉県川越市で生まれ育ち、少年時代は朝から夕方まで、外で虫をずっと追いかけていた。高校1年生の時、「生物は就職には役立たない」という教諭の一言で物理を選択。「生物は趣味として取り組めば良い」とすんなり受け入れた。技術職の仕事に就いてからも生き物や自然に対する興味が尽きることはなく、「仕事と趣味の2本柱。好きなことと仕事を分けたのが自分には合っていたのかも」と明かす。日本鱗翅(りんし)学会に所属し、蛾の研究にも勤しむ。「植物と密接に関係していて面白い。蝶と違い、研究の余地があるところも魅力」と穏やかな表情ながら口調には熱がこもる。
〇…新橋小の学習でプリントした日記を資料として貸し出したり、地区センターで観察会を行うことも。「森は生態系の縮図。横浜でもこれだけの自然があるということを後世に残せたら」。カメラを片手に自然と向き合う日は続く。
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