「狙い定めて『フ』!」。区役所でこのキャッチフレーズとともに1枚のチラシが目に飛び込んで来た。手にとると、それはスポーツ吹き矢の会員募集案内。名前を聞いたことはあっても、競技の様子は見たことがなかった記者。体験も受け付けているとのことで、早速申し込んでみた。突然の依頼にも関わらず、気持ちよく迎えてくれたのは「いずみ中央吹き矢クラブ」のみなさん。練習は毎月第2・4土曜日にいずみ中央地域ケアプラザで行っている。この日は指導者を含め9人が参加していた。
まず初めに競技の説明をしてくれたのは、県協会の副会長で上級公認指導員・公認審判員の野村久さん(=前列右から2人目)。スポーツ吹き矢は競技者の取得段・級位によって決められた距離から直径33cmの円形の的を狙い、息を使って矢を放つスポーツ。的は中心部分が7点、外側にいくにつれて5点、3点、1点。1ラウンドで5本の矢を吹き、規定のラウンド終了後に合計点を競う。競技に使うのは、カーボン樹脂等でできているという筒とフィルム製の矢。先端部分が金属になっているため、放った時に発砲ポリエチレンの的台に刺さるというわけだ。
「じゃ、やってみようか」という野村さんの言葉に誘われて的から6mのラインに立つ。まず一礼。そして矢を筒に入れて構える。筒の長さは120cmほどだが、一方を口にくわえているため、バランスを取るのが意外と難しい。そして今度は的をめがけて息を吸いながら筒の狙いを定め、一気に吹く。熟練者になると速度は時速100Kmを超えるそうだが、矢は弱々しい感じで的の外側に収まった。呼吸を整えて一礼し、1本目が終了。「もっとゆっくり吸って一気に吐き出すイメージ」とアドバイスを受け再挑戦。すると、ズバッと音を立てて的の中心付近に刺さった。5点だった。この音がたまらなく気持ちがいい。
聞くとクラブのメンバーは、広報チラシなどを見て健康のために始めたという人がほとんど。そしてみな一様に初回の体験でこのスピード感にはまっている。気付けばあっという間に3ラウンド(15本)を終了。予備知識もなく、その日に行って楽しさを感じられるスポーツ吹き矢。健康にもいいと聞き、なおさら興味津々。これは確かに面白い。
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