和泉川の下流、富士見が丘地区の新折越橋から鍋屋橋、さらにその先のいずみ桜広場につながる階段まで、川に沿って合計340メートルも続く黄色い菜の花の道。これは地域住民からなる「和泉川花と緑を育む会」(清水城太郎会長)が耕耘から種まき、開花後の根の掘り起しまで手をかけているもの。
同会は「豊かな自然を生かし、何か目玉となるものを」と2009年に発足。当初は鍋屋橋そばの田んぼを利用した約5000平方メートルの菜の花畑から始まった。行政からの助成を受け、田んぼいっぱいに菜の花を咲かせ、満開の時期には菜の花まつりも開催するなどし、好評を博してきた。
しかし、助成が受けられたのは3年間のみ。土の準備や花の手入れ、まつりの開催にも費用がかかるため、土木事務所からの種や肥料の提供以外は会員らの持ち出しで賄ってきた。現在は場所を変え、今年で6年目になる。「助成は3年間だけという壁はあったけど、継続していきたいじゃない。みんな楽しみにしているからね」と副会長の小森谷克己さんは話す。
一方、今年は菜の花が一部成長しない危機もあり、菜の花まつりは中止となる事態に。「寒さでだめになったのか、一部だけだから除草剤でもまかれたんじゃないかという話もある」と話すのは同じく副会長を務める和田久光さん。無事だった場所から花を植え替えるなど、手をかけてきたが、メーンとなる広場周辺はまばらな部分がある状態だ。
「摘み取らないで」
時には、きれいに咲いた花を摘み取っていく心無い人もいるという。「柵を作っても散歩中の犬や人の足で踏まれていたり、摘んだ花をバッグに隠して持ち帰る人がいたりする。見つけたら注意はしているんだけど、後を絶たない」と戸惑った様子を見せる。
「ただ、今年はコマツオトメ(サクラの品種)が今まで以上にたくさん咲きそうだし、菜の花も4月中旬ごろまで楽しめると思う」と和田さん。天候の良い日が続き、少しずつサクラの花も咲き始めている。「サクラも成長して見事に咲くようになってきたから菜の花まつりだけじゃなく、サクラまつりもやったら良いかもしれない」と二人は笑顔で語った。
泉区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|