神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
泉区版 公開:2016年4月14日 エリアトップへ

精神疾患への理解促進に取り組むNPO法人シルバーリボンジャパンの代表 関 茂樹さん 泉区在住 34歳

公開:2016年4月14日

  • LINE
  • hatena

ゆっくりでいい、まず一歩

 ○…うつ病、アルツハイマー病、自閉症など、脳や心に起因する疾患はさまざま。身近な家族からの理解も得られず、社会から距離を置いて生活を送る人も少なくない。「疾患・障害があっても少しずつ前に進んでいける。将来社会を支える力になり得る貴重な人材なんです」と訴える。

 ○…当事者の社会復帰と社会の理解促進を目的に、昨年4月、就労継続支援B型事業所「ゆめが丘DC」を開所した。畳のへりを使ったバッグや小物、造花のフラワーアレンジメントなどを製作し、インターネットやフリーマーケットで販売している。開所から1年、利用者は42人にまで増加。へりを寄贈してくれる地元の畳店、製品展示の場を設けてくれたゆめが丘駅など、協力者の存在も活動を支える大きな力だ。目標とする「地域に根差した事業所」にも少しずつ近づいている。

 ○…「学生時代はやんちゃ坊主だった。そんな自分がまさか」。16年前に難治性のうつ病を発症し、不眠・不調が3年以上続いた。思い当たる節はなかった。悩まされたのは症状だけではない。身近な人からの理解が得られない辛さもあった。自身が当事者となって芽生えたのは「精神疾患のことを知ってほしい」という思い。精神保健福祉について独学で学び始め、通信制高校と夜間大学を卒業し、啓発活動に取り組んできた。「実体験したから分かる。ゆっくりでいいから、次のステップに進んでもらえたら」と穏やかに笑う。

 ○…点字や伝統工芸の魅力発信も兼ね、不要になった点字図書を使った封筒や福島の「赤べこ」の張り子作りも開始。これからの課題は製品の販路開拓だ。一方で、新たなプロジェクトの準備も進んでいる。家庭の事情などにより自立が必要となった、15〜20歳の子どもの援助を行う入居施設を事業所の隣に開設予定だ。「再開発が進むゆめが丘の地と一緒に成長していきたい」。また新たな一歩を地元とともに踏み出す。

泉区版の人物風土記最新6

三善 幸夫さん

能登半島地震の緊急消防援助隊神奈川県大隊の第一次派遣で大隊長を務めた

三善 幸夫さん

横浜市内在住 60歳

3月28日

中山 懐利(かねとし)さん

3月末で閉校するいずみ野小学校の学校運営協議会会長を務める

中山 懐利(かねとし)さん

和泉町在住 86歳

3月21日

平川 一博さん

60周年記念誌を発行した和泉町わかば会の会長を務める

平川 一博さん

和泉中央北在住 70歳

3月14日

成田 はるかさん

昨秋に続き、3月30日に和泉遊水地でのフリマを企画している

成田 はるかさん

上飯田町在住 43歳

3月7日

小松 久子さん

全国大会で実績を挙げている横浜緑園高校軽音楽部を顧問としてけん引する

小松 久子さん

横浜緑園高校在勤

2月29日

上野 誠也さん

横浜国立大学大学院の名誉教授で、無人探査機「SLIM」の月面着陸に貢献した

上野 誠也さん

66歳

2月22日

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

  • 3月7日0:00更新

泉区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook